新規上場申請のための有価証券報告書
(Ⅰの部)
UUUM株式会社
目次
頁
表紙
第一部 企業情報 ……… 1
第1 企業の概況 ……… 1
1.主要な経営指標等の推移 ……… 1
2.沿革 ……… 3
3.事業の内容 ……… 4
4.関係会社の状況 ……… 9
5.従業員の状況 ……… 9
第2 事業の状況 ……… 10
1.業績等の概要 ……… 10
2.生産、受注及び販売の状況 ……… 12
3.対処すべき課題 ……… 13
4.事業等のリスク ……… 15
5.経営上の重要な契約等 ……… 18
6.研究開発活動 ……… 18
7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ……… 19
第3 設備の状況 ……… 22
1.設備投資等の概要 ……… 22
2.主要な設備の状況 ……… 22
3.設備の新設、除却等の計画 ……… 22
第4 提出会社の状況 ……… 23
1.株式等の状況 ……… 23
2.自己株式の取得等の状況 ……… 60
3.配当政策 ……… 60
4.株価の推移 ……… 60
5.役員の状況 ……… 61
6.コーポレート・ガバナンスの状況等 ……… 64
第5 経理の状況 ……… 69
1.連結財務諸表等 ……… 70
(1)四半期連結財務諸表 ……… 70
(2)その他 ……… 82
2.財務諸表等 ……… 106
(1)財務諸表 ……… 106
(2)主な資産及び負債の内容 ……… 133
(3)その他 ……… 134
第6 提出会社の株式事務の概要 ……… 135
第7 提出会社の参考情報 ……… 136
1.提出会社の親会社等の情報 ……… 136
2.その他の参考情報 ……… 136
頁
第二部 提出会社の保証会社等の情報 ……… 137
第三部 特別情報 ……… 138
第1 連動子会社の最近の財務諸表 ……… 138
第四部 株式公開情報 ……… 139
第1 特別利害関係者等の株式等の移動状況 ……… 139
第2 第三者割当等の概況 ……… 141
1.第三者割当等による株式等の発行の内容 ……… 141
2.取得者の概況 ……… 149
3.取得者の株式等の移動状況 ……… 157
第3 株主の状況 ……… 158
[監査報告書]
【表紙】
【提出書類】 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)
【提出先】 株式会社東京証券取引所 代表取締役社長 宮原 幸一郎 殿
【提出日】 平成29年7月27日
【会社名】 UUUM株式会社
【英訳名】 UUUM co.,ltd
【代表者の役職氏名】 代表取締役 CEO 鎌田 和樹
【本店の所在の場所】 東京都港区六本木六丁目10番1号
【電話番号】 03-5414-7259
【事務連絡者氏名】 取締役 CFO 財務ユニット担当 渡辺 崇
【最寄りの連絡場所】 東京都港区六本木六丁目10番1号
【電話番号】 03-5414-7259
【事務連絡者氏名】 取締役 CFO 財務ユニット担当 渡辺 崇
第一部【企業情報】
第1【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
回次 第1期 第2期 第3期
決算年月 平成26年5月 平成27年5月 平成28年5月 売上高 (千円) 164,715 1,318,581 3,299,710 経常利益又は経常損失(△) (千円) △18,335 △263,123 221,726 当期純利益又は当期純損失(△) (千円) △18,708 △271,675 185,917
持分法を適用した場合の投資利益 (千円) - - -
資本金 (千円) 281,000 281,000 281,000 発行済株式総数
(株)
普通株式 1,000 100,000 100,000
A種優先株式 175 17,500 17,500
B種優先株式 250 25,000 25,000
純資産額 (千円) 512,291 240,616 426,533 総資産額 (千円) 561,515 453,483 976,212 1株当たり純資産額 (円) △6,110.94 △49.19 △16.57 1株当たり配当額
(円)
- - -
(うち1株当たり中間配当額) (-) (-) (-)
1株当たり当期純利益金額
又は1株当たり当期純損失金額(△)
(円) △16,169.48 △47.66 32.62 潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 (円) - - -
自己資本比率 (%) 91.2 53.1 43.7
自己資本利益率 (%) - - 55.7
株価収益率 (倍) - - -
配当性向 (%) - - -
営業活動によるキャッシュ・フロー (千円) - △315,643 28,396 投資活動によるキャッシュ・フロー (千円) - △88,379 △25,225 財務活動によるキャッシュ・フロー (千円) - - 299,523 現金及び現金同等物の期末残高 (千円) - 101,139 403,833
従業員数 (人) 14 46 74
(注)1.当社は平成25年6月27日設立のため、第1期は平成25年6月27日から平成26年5月31日までの11ヶ月と4日 間であります。
2.当社は平成29年2月に設立した子会社を連結対象としておりますが、上記期間につきましては子会社が存在 せず、連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記 載しておりません。
3.売上高には、消費税等は含まれておりません。
4.持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関係会社を有していないため記載しておりません。 5.1株当たり純資産額については、優先株式を発行していたため払込金額等を控除して算定しております。
6.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、第1期は1株当たり当期純損失金額であり、また、 潜在株式が存在しないため、第2期は1株当たり当期純損失金額であり、また、潜在株式は存在するものの 当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、第3期については潜在株式は存在するものの 当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。
7.第1期および第2期の自己資本利益率については、当期純損失を計上しているため、記載しておりません。 8.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
9.従業員数は就業人員数であります。なお、平均臨時雇用人員については、従業員数の100分の10未満である ため、記載を省略しております。
10.1株当たり配当額および配当性向については、無配のため記載しておりません。
11.第2期および第3期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和 38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、株式会社東京証券取引所の「有価証券上場規程」第211条第 6項の規定に基づき、新日本有限責任監査法人により監査を受けております。なお、第1期の数値について は、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出しており、新日本有限責任監査法人 により監査を受けておりません。
12.第2期における経常損失、当期純損失の大幅な増加は、積極的な専属クリエイターのスカウト活動およびタ イアップ広告営業の強化、継続的なサポート体制の改善を図ったことに伴い、販売費及び一般管理費が増加 したことによるものであります。
13.平成29年5月16日付で、A種優先株主およびB種優先株主の株式取得請求権の行使を受けたことにより、全て のA種優先株式およびB種優先株式を自己株式として取得し、対価として当該A種優先株主およびB種優先株主 にA種優先株式およびB種優先株式1株につき普通株式1株を交付しております。また、その後同日付で当該 A種優先株式およびB種優先株式を消却しております。
14.当社は平成29年5月24日開催の臨時株主総会決議において、種類株式を発行する旨の定款の定めを廃止して おります。
15.当社は、平成26年12月1日付で株式1株につき100株の割合で株式分割を行い、また平成29年5月25日付で 普通株式1株につき40株の割合で株式分割を行いましたが、いずれも第2期の期首に当該株式分割が行われ たと仮定し、1株当たり純資産額および1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額(△)を 算定しております。
16.当社は、平成26年12月1日付で株式1株につき100株の割合で株式分割を行い、また平成29年5月25日付で 普通株式1株につき40株の割合で株式分割を行っております。
そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申 請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133 号)に基づき、第1期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した場合の1株当たり指標の推移を 参考までに掲げると、以下のとおりとなります。
なお、第1期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、新日本有限責任監査法人に より監査を受けておりません。
回次 第1期 第2期 第3期
決算年月 平成26年5月 平成27年5月 平成28年5月
1株当たり純資産額 (円) △1.53 △49.19 △16.57
1株当たり当期純利益金額又は1株当たり 当期純損失金額(△)
(円) △4.04 △47.66 32.62
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額 (円) - - -
1株当たり配当額
(うち1株当たり中間配当額)
(円)
- (-)
- (-)
- (-)
2【沿革】
年月 概要
平成25年6月 YouTuber(注1、以下クリエイター)の動画を利用したオンライン販売事業を目的として、東 京都渋谷区神宮前一丁目19番8号においてON SALE株式会社を設立。
平成25年10月 本社を東京都渋谷区神宮前一丁目21番1号に移転。
平成25年11月 uuum株式会社に商号変更。クリエイター専門のマネジメントプロダクション事業を開始。 平成26年8月 クリエイターグッズ販売を開始。
平成26年9月 本社を東京都港区六本木に移転。 平成26年12月 UUUM株式会社に商号変更。
平成26年12月 ゲームアプリ「Yの冒険」(注2)のリリースを開始。 平成27年1月 MCN(注3)サービスを開始。
平成27年7月 株式会社講談社と共同でYouTubeチャンネル「ボンボンTV」(注4)の運用を開始。 平成27年11月 ファンイベント「U-FES.」(注5)を初開催。
平成28年10月 株式会社バンダイナムコエンターテインメントがYouTube上で運営する動画メディア「876TV」 にて、番組提供をスタート。
平成28年12月 ゲームアプリ「青鬼2」(注6)をリリース。
平成29年1月 「ボンボンTV」にて株式会社ディー・エヌ・エーとの共同で運営する番組「ビタミンDe!」
(注7)をスタート。
平成29年1月 UUUMコンテンツの総合アカウント「UUUM FANS」(注8)提供開始。
平成29年2月 米国Jukin Media, Inc.と共同で世界の面白動画メディア「Video Pizza」(注9)をスター ト。
平成29年2月 UUUM PAY株式会社(注10)を設立。
平成29年3月 松竹芸能株式会社とオンラインタレント育成で業務提携。 平成29年4月 ゲームアプリ「Youと恋する90日間」(注11)のリリースを開始。
注1.YouTuberとは、YouTube(YouTube, LLCが運営する動画共有ポータルサイト)上で独自に制作した動画を継 続して公開している人物や集団を指す名称であります。当社ではYouTuberをはじめコンテンツを発信してい る個人を総称してクリエイターと呼んでおります。
2.「Yの冒険」とは、当社所属のクリエイターをモチーフにしたカジュアルスマホゲームのことであります。 3.MCN(マルチチャンネルネットワーク)とは、複数のYouTubeチャンネルと連携し、動画制作、企業とのタイ
アッププロモーション、視聴者の獲得、ノウハウ提供、デジタル著作権管理、収益受け取りなどの面で支援 を提供する事業のことであります。
4.「ボンボンTV」とは、株式会社講談社との共同プロジェクトとして運営するYouTube上のチャンネルであ り、番組形式で日々動画の配信を行っております。基本的にクリエイターは出演するのみで、構成、撮影、 編集などは当社中心に行っております。
5.「U-FES.」とは、クリエイターとファンが交流するリアルイベントであります。
6.「青鬼2」とは個人ゲームクリエイターであるnoprops氏が制作した、動画再生数累計1億回突破(平成29 年4月30日時点)のホラーゲーム「青鬼」の続編であります。
7.「ビタミンDe!」とは「ボンボンTV」チャンネル上で、当社が株式会社ディー・エヌ・エーとの共同で運営 する番組の名称であります。
8.「UUUM FANS」はクリエイターとファンをつなぐ総合アカウントであります。
9.「Video Pizza」とはJukin Media, Inc.の持つ面白映像やハプニング映像をピックアップし、番組形式で配 信するチャンネルであります。
10.UUUM PAY株式会社は当社の子会社であります。
11.「Youと恋する90日間」は、人気YouTuberとの仮想恋愛を楽しむ恋愛シミュレーションゲームであります。
3【事業の内容】
当社グループは「セカイにコドモゴコロを」を経営理念として掲げ、今までにない楽しみを「コドモゴコロ」ある 発想で生み出し、新たな文化・価値を創造するコンテンツカンパニーです。
テレビ、ラジオなどをはじめ、従来のメディアではコンテンツを制作・発信する人(送り手)とそれを体験する人
(受け手)は別々でした。しかし、インターネットの普及により、誰もがコンテンツを発信することが可能となり、 一方の受け手も視聴するコンテンツが多様化してきました。一個人がコンテンツの受け手から送り手になり、そこに またファン・視聴者等が生まれるという循環が起こり、新たなブームや文化を生む原動力となっています。当社グル ープは個人のメディア化を後押しし、新時代のエンタテインメントをリードする中心的存在を目指しています。
当社グループでは、YouTuberをはじめコンテンツを発信している個人を総称してクリエイターと呼んでおり(以 下、全てクリエイターで統一)ます。当社グループは動画コンテンツ事業の単一セグメントでありますが、これらク リエイターの活動をサポートし、クリエイターとともに様々なコンテンツを世の中に提供する「クリエイターサポー トサービス」と、クリエイターと親和性のあるコンテンツの開発・制作を行う「自社サービス」を展開しておりま す。
①クリエイターサポートサービス
当社に所属するクリエイターは、専属プロデュース契約を締結する専属クリエイターと、MCN規約に同意するネッ トワーククリエイターの2種類の形式が存在し、それぞれが1つもしくは複数のYouTubeチャンネルを保有していま す。当社ではクリエイターに対して、様々なサポートを提供しております。具体的には、タイアップ案件(注1)に おける企業との架け橋、リアルイベント企画、グッズの販売など、個人では難しい取り組みのサポートに加えて、動 画制作に利用可能な素材の提供や、人気のあるクリエイターとの共演機会の提供など、動画視聴者増加につながるサ ポートの提供を行っております。また、著作権、肖像権、景品表示法等の各種ガイドラインの提示や研修の実施を通 じて、コンテンツの健全化を図っております。なお、専属クリエイターとネットワーククリエイターでサポート内容 は異なっております。
これらサポートへの取り組みの結果、平成29年6月30日時点のYouTubeチャンネル登録者数ランキング(注2)に おいて、トップ10のうち6チャンネルを当社所属クリエイター(注3)が占めるなど、国内MCNとして最大手のポジ ションを築いております。当社所属クリエイターの単月動画再生回数は平成27年5月期平均で4.6億回であったのに 対し、平成28年5月期平均では11.5億回、平成29年5月期第3四半期累計平均では18.3億回と順調に拡大しておりま す。また、平成29年6月30日時点において、当社の専属クリエイターは178名、専属クリエイター、ネットワークク リエイターを含めた所属チャンネル数は4,526チャンネル(うち、専属クリエイターのチャンネル数は310チャンネ ル)です。
(注1)タイアップとは、顧客企業の商品やサービスを紹介した動画をクリエイターが制作し、自身のチャンネルで 公開することによるプロモーション施策です。
(注2)出所:VidStatsX(YouTubeが公開するAPIを活用して、チャンネル登録者のランキングを公開するウェブサ イトです)
(注3)所属クリエイターとは、当社と専属プロデュース契約を締結する専属クリエイター及びMCN規約に同意する ネットワーククリエイターを表しています。
所属クリエイターの四半期別の期末所属チャンネル数と各期間中の合計動画再生回数は以下のとおりであります。
期末所属チャンネル数(注)
(単位:チャンネル)
3カ月合計動画再生回数
(単位:百万回)
平成27年5月期第1四半期 52 863
平成27年5月期第2四半期 63 1,087
平成27年5月期第3四半期 782 1,589
平成27年5月期第4四半期 1,141 2,033
平成28年5月期第1四半期 1,290 2,602
平成28年5月期第2四半期 1,460 2,895
平成28年5月期第3四半期 1,744 3,839
平成28年5月期第4四半期 2,209 4,510
平成29年5月期第1四半期 2,871 5,011
平成29年5月期第2四半期 3,431 5,249
平成29年5月期第3四半期 4,066 6,228
(注)期末所属チャンネル数は、専属プロデュース契約を締結する専属クリエイターおよびMCN規約に同意するネッ トワーククリエイターのチャンネル数の総計になります。なお、専属クリエイターからは動画再生回数に応じ たアドセンス収益を得ており、ネットワーククリエイターからはチャンネル毎にサービス利用料として定額を 受領しています(専属プロデュース契約およびMCN規約については、「第2 事業の状況 5 経営上の重要 な契約等」をご参照ください)。
また、平成29年6月30日時点の当社に所属する上位チャンネルは以下のとおりであります。
チャンネル名 チャンネル登録者数(注)
はじめしゃちょー(hajime) 5,242,189 HikakinTV 4,394,295 Yuka Kinoshita 3,145,595 HikakinGames 2,910,902 Fischer's-フィッシャーズ 2,718,074
SeikinTV 2,401,073
HIKAKIN 1,890,494
水溜りボンド 1,876,064
はじめしゃちょー2 (hajime) 1,812,369 桐崎栄二/きりざきえいじ 1,761,687
(注)YouTube上で「チャンネル登録」をしている視聴者を表しています。「チャンネル登録」とは特定のチャンネ ルをお気に入りのリストとして登録することであり、登録したチャンネルで新しい動画が公開された際に見つ けやすくなります。
クリエイターサポートサービスにおける収益は大きく2つあり、1つはYouTube上に流れる広告による収益の一部 をYouTubeから受領するアドセンス収益です。一般的に、YouTube上の動画視聴に付随して発生する広告収益のうち一 部がアドセンス収益としてクリエイターに還元されておりますが、当社所属のクリエイターがYouTubeに投稿した動 画の場合、Google Inc.から提供をうけるCMS機能(注)により、当社がクリエイターのアドセンス収益を一括し て受け取り、受領額を当社収益として計上し、その一部をクリエイターに支払います。当社はアドセンス収益の拡大 に向けて、新たなクリエイターのスカウト活動や、クリエイターへの各種サポートの充実、クリエイターの新たな活 動機会の創出などに努めております。
(注)CMS機能とはGoogle Inc.との契約により与えられている機能であり、これにより、紐づけした複数の
もう1つはタイアップ動画を中心とする広告収益です。タイアップ動画とは顧客企業の商品やサービスを紹介した 動画をクリエイターが制作し、自身のチャンネルで公開するというもので、顧客企業より対価としてプロモーション 料を受領し、受領額を当社収益として計上し、その一部を動画制作費としてクリエイターに支払います。当社の営業 部門が広告主や広告代理店に対してクリエイターを活用したプロモーションの提案を行い、案件受注後は公開日に向 けてクリエイターのタイアップ動画制作をサポートしていきます。案件の獲得増加に向けて、当社は同広告の効果測 定やセミナーを通じた広告主の啓蒙活動を行っております。また、当社はステルスマーケティングを防止すること、 および優良誤認を防止することを目的に提供表示に関するガイドラインを策定しており、大手広告主や代理店からの 信頼獲得に努めております。タイアップ動画の特徴として主に以下の点が挙げられます。
(ⅰ)クリエイターの影響力
タイアップ動画は一般的な動画広告とは違い、視聴者は自分の好きなクリエイターのコンテンツを見ます。ま た、クリエイターもコンテンツとしてのエンタテインメント性や普段のコンテンツとの親和性を意識して制作い たします。こうした背景により、タイアップ動画内や概要欄にタイアップ動画であることを示す提供表示を記載 するものの、視聴者としては一つのコンテンツとして楽しむため、より親近感や物語性などをもって広告メッセ ージを伝えることができます。
(ⅱ)視聴態度
一般的なテレビCMは多くの視聴者にリーチ出来るメリットがある一方、テレビ番組の視聴者に対して半強制的 に視聴させるため、視聴態度は受動的になりがちです。一方、クリエイターを使ったタイアップ動画は、視聴者 はそれがタイアップ動画であると知りつつも能動的に視聴するため、より効果的に情報を伝えることができま す。
(ⅲ)コンテンツ情報量
一般的なテレビCMは視聴時間が15秒~30秒であるのに対して、平成29年5月期のタイアップ動画の視聴時間は 5分~10分であるため、より多くの情報を視聴者に伝えることができます。
多くのクリエイターはYouTube上だけでなく、他のソーシャルメディア上でもファンを抱えています。そのため、 YouTube上のタイアップ動画以外でも、TwitterやInstagramなど他のプラットフォーム上でのタイアップや、広告主 との協賛イベントの開催など、YouTube以外でもプロモーション活動の幅が広がっております。
これらの収益も広告収益に計上されています。
アドセンス収益や広告収益以外にも、グッズの販売収益、イベントのチケット販売収益や協賛金売上、ファンクラ ブ会員収益、音楽販売収益、書籍等の印税収益などを、クリエイターサポートサービスとして計上しております。
グッズ:クリエイターのファンに向けて、様々なオリジナルグッズの販売やLINEスタンプの販売を行っております。 受注生産型、オンデマンド型、在庫販売型、イベント販売など、クリエイターやグッズの種類に応じて最適な形でそ れぞれのグッズの販売を行っております。
主にグッズ販売による売上を収益として計上しております。
イベント:クリエイターの魅力をリアルな場で体感してもらうことを目的に、所属クリエイターが出演するイベント を開催しております。具体的には、人気クリエイターが勢ぞろいする「U-FES.」、クリエイターごとに開催している
「ファンミーティング」などを定期的に開催しております。イベント開催に伴うチケット収入や協賛金などを主な収 益として計上しております。
図:アドセンス収益獲得のフロー
図:タイアップ動画の収益獲得フロー
②自社サービス
自社サービスは当社オリジナルコンテンツへの投資や、クリエイターと親和性の高い新規サービスに投資を行い、 収益拡大を目指す事業であります。具体的には、チャンネル運営や実況動画と親和性の高いゲームの開発などを行っ ております。
チャンネル運営:株式会社講談社と共同運営する「ボンボンTV」やJukin Media, Inc.との提携により運営する
「Video Pizza」など、自社チャンネルや提携チャンネルの運営および番組制作を行っております。番組制作料、 YouTube上の広告収益に基づくアドセンス収益を主に計上しております。
ゲーム:ゲーム実況はYouTube上の人気ジャンルの1つであり、多くのゲーム会社からタイアップ動画の案件を頂いて おります。そうした中、当社グループでもゲーム実況動画と親和性の高いゲームを開発することで、クリエイターに 対してコンテンツ創りのきっかけを提供しつつ、ゲームとしての業績拡大にもつなげています。主にゲームの中で掲 載される広告からの広告収益やゲーム内での課金を収益として計上しております。
当社グループでは、クリエイターへの支払い金額の集計や振込業務などの支払い業務全般を、子会社であるUUUM PAY株式会社を通じて行っております。
〔事業系統図〕
当社グループの事業系統図は以下のとおりであります。
4【関係会社の状況】
該当事項はありません。
なお、UUUM PAY株式会社は平成29年2月に設立し、平成29年5月期より連結子会社になります。
名称 住所
資本金
(百万円)
主要な事業の内容
議決権の 所有割合
(%)
関係内容
(連結子会社) UUUM PAY 株式会社
東京都港区 1 企業の事務業務の代行 100.0
当社所属クリエイター への支払業務全般の委 託先
役員の兼任2名
(注)1.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。 2.特定子会社に該当している会社はありません。
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
平成29年6月30日現在
セグメントの名称 従業員数(人)
動画コンテンツ 147
(注)1.従業員数は就業人員数であります。なお、臨時従業員数は従業員の総数の100分の10未満であるため、記載 を省略しております。
2.当社グループは動画コンテンツ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりま す。
3.最近日までの1年間において従業員が71名増加しておりますが、主として業容の拡大に伴う期中採用を積極 的に行ったためであります。
(2)提出会社の状況
平成29年6月30日現在
従業員数(人) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(千円)
147 31.0 1.3 4,456
(注)1.従業員数は就業人員数であります。なお、臨時従業員数は従業員の総数の100分の10未満であるため、記載 を省略しております。
2.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。
3.当社は動画コンテンツ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 4.最近日までの1年間において従業員が71名増加しておりますが、主として業容の拡大に伴う期中採用を積極
的に行ったためであります。
(3)労働組合の状況
当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
第3期事業年度(自 平成27年6月1日 至 平成28年5月31日)
当事業年度におけるわが国の経済は、企業収益の改善、設備投資の持ち直し、雇用・所得環境の改善等により、 緩やかな回復基調が続いております。一方で、米国の金融政策が正常化に向かうなか、原油安や中国経済をはじめ とした海外景気の下振れなど、景気を下押しするリスクも懸念されております。
当社は、クリエイターサポートサービスを主たるサービスとして展開しておりますが、国内の端末別インターネ ット利用状況を見ると、スマートフォンの保有率が平成27年末で53.1%と前年より8.4%増加するなど(総務省 2015年「通信利用動向調査」)、スマートフォンの普及や通信インフラの発達に伴い、これまで以上に動画の視聴 機会が増えております。
このような事業環境のもと、新たなクリエイターの獲得や育成、クリエイターを活用したプロモーションビジネ スの拡大など、さらなる事業基盤の強化に努めるとともに、新規事業の開発にも注力してまいりました。
以上の結果、当事業年度の売上高は3,299,710千円(前事業年度比150.2%増)、営業利益は222,587千円(前事業 年度は営業損失263,267千円)、経常利益は221,726千円(前事業年度は経常損失263,123千円)、当期純利益は 185,917千円(前事業年度は当期純損失271,675千円)となりました。
なお、当社は動画コンテンツ事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。
(クリエイターサポートサービス)
当事業年度におけるクリエイターサポートサービスの売上高は、3,128,183千円(前事業年度比137.2%増)とな りました。既存の専属クリエイターの再生回数が拡大したことや、新たなクリエイターの獲得に努めたことによ り、当事業年度におけるアドセンス売上は1,684,722千円(前事業年度比165.0%増)となりました。また、タイア ップ動画プロモーションの獲得に向けて営業活動を強化したことやクリエイター数増加に伴ってタイアップ動画 の受託数が拡大したことで、広告売上は1,343,396千円(前事業年度比122.0%増)となりました。
(自社サービス)
当事業年度における自社サービスの売上高は、171,526千円となりました。これは、平成27年7月に株式会社講 談社の開設したYouTubeチャンネル「ボンボンTV」の運営、カジュアルゲームアプリのリリースが主な要因であり ます。
第4期第3四半期連結累計期間(自 平成28年6月1日 至 平成29年2月28日)
当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、企業収益の改善、設備投資の持ち直し、雇用・所得環境の 改善等により、引き続き緩やかな回復基調が続いております。一方で、英国のEU離脱、及び米国における政権の移 行があったほか、中国経済に依然として停滞感があるなど、世界経済全体として先行きへの不透明感が高まってお ります。
当社グループは、クリエイターサポートサービスを主たるサービスとして展開しておりますが、国内の端末別イ ンターネット利用状況を見ると、スマートフォンの保有率が平成28年末で56.8%と前年より3.7%増加するなど
(総務省2016年「通信利用動向調査」)、スマートフォンの普及や通信インフラの発達に伴い、これまで以上に動 画の視聴機会が増えております。
このような事業環境のもと、新たなクリエイターの獲得や育成、クリエイターを活用したプロモーションビジネ スの拡大など、さらなる事業基盤の強化に努めるとともに、チャンネル運営、イベント、グッズといった新規事業 の更なる拡大にも注力してまいりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間において、売上高4,690,387千円、営業利益415,206千円、経常利益 411,532千円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は302,184千円となりました。
なお、当社グループは動画コンテンツ事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりませ ん。
(クリエイターサポートサービス)
当第3四半期連結累計期間におけるクリエイターサポートサービスの売上高は、4,471,563千円ととなりまし た。既存の専属クリエイターの再生回数が拡大したことや、新たなクリエイターの獲得に努めたこと、視聴時間 の増加に伴って1再生あたりの収益が拡大したことなどにより、当第3四半期連結累計期間におけるアドセンス 売上は2,673,441千円となりました。また、タイアップ動画プロモーションの獲得に向けて営業活動を強化したこ とやクリエイター数増加に伴ってタイアップ動画の受託数が拡大したことで、広告売上は1,452,091千円となりま した。
(自社サービス)
当第3四半期連結累計期間における自社サービスの売上高は、218,823千円となりました。「ボンボンTV」の収 益拡大、カジュアルゲームアプリの収益拡大が主な要因であります。
(2)キャッシュ・フローの状況
第3期事業年度(自 平成27年6月1日 至 平成28年5月31日)
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は前事業年度末に比べ302,693千円増加し、403,833千円となり ました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により得られた資金は28,396千円となりました。これは、主に税引前当期純利益の 計上187,795千円および前払金の減少26,490千円があったものの、売上債権が191,122千円増加したことによるもの であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により支出した資金は25,225千円となりました。これは、主に本社オフィス増床等 に伴う敷金及び保証金の差入による支出18,950千円および有形固定資産の取得による支出5,583千円によるもので あります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により得られた資金は299,523千円となりました。これは長期借入れによる収入 400,000千円および長期借入金の返済による支出100,477千円によるものであります。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1)生産実績
生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載はしておりません。
(2)受注実績
受注生産を行っておりませんので、受注状況に関する記載はしておりません。
(3)販売実績
第3期事業年度および第4期第3四半期連結累計期間の販売実績を主要サービスごとに示すと、次のとおりであ ります。
サービスの名称
第3期事業年度 (自 平成27年6月1日
至 平成28年5月31日)
第4期第3四半期連結累計期間 (自 平成28年6月1日 至 平成29年2月28日) 金額(千円) 前年同期比(%) 金額(千円)
クリエイターサポートサービス 3,128,183 237.2 4,471,563
アドセンス (1,684,722) 265.0 (2,673,441)
広告 (1,343,396) 222.0 (1,452,091)
その他 (100,064) 129.0 (346,030)
自社サービス 171,526 - 218,823
合計 3,299,710 250.2 4,690,387
(注)1.当社は動画コンテンツ事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。上記で はサービス別の販売実績を記載しております。
2.最近2事業年度及び第4期第3四半期連結累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実 績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
第2期事業年度 (自 平成26年6月1日
至 平成27年5月31日)
第3期事業年度 (自 平成27年6月1日
至 平成28年5月31日)
第4期第3四半期連結累計期間 (自 平成28年6月1日
至 平成29年2月28日) 金額(千円) 割合(%) 金額(千円) 割合(%) 金額(千円) 割合(%) Google Inc. 664,605 50.4 1,684,701 51.1 2,686,147 57.3
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3【対処すべき課題】
当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。
(1)国内動画広告市場の拡大
当社グループの主な収益源であるアドセンス収益や広告収益はいずれも国内動画広告市場を源泉とし、その動向の 影響を受けます。国内動画広告市場は、株式会社サイバーエージェント、株式会社デジタルインファクトが共同で調 査し、発表した「国内動画広告の市場調査」(平成28年11月9日公表、Copyright © CyberAgent, Inc. AllRights Reserved.)によると、平成26年には317億円の市場規模は、平成27年には535億円まで拡大したとされております。 このように急速な成長を続ける動画広告市場の中で、コンテンツ企業として市場を牽引する立場であり続けること が当社グループの成長においても重要であると考えております。平成26年11月にはGoogle Inc.によるYouTube上のク リエイターが主演するYouTubeのCMが大々的に始まったことにより、世間一般にYouTuberと呼ばれるYouTube上のクリ エイターの存在が大きく認知される契機となりました。当社グループでは平成27年1月よりMCNサービスを開始し、 広く所属クリエイターを募集する取り組みを始めた結果、平成29年6月30日時点で4,526のチャンネルが当社グルー プのネットワークに所属しております。今後も新たな事業展開や事業提携等を通して、個人クリエイターのコンテン ツ制作、ファン拡大、収益化をサポートし、クリエイターの活躍の場を広げていくことが当社グループの使命であり ます。
(2)サービスの認知度向上
当社グループが今後も高い成長率を持続していくためには、「UUUM」の認知度を向上させ、新規クリエイター を獲得していくことが必要不可欠であると考えております。既に当社グループに所属するトップクリエイターを通じ て、その視聴者の方々には認知が広がっているものの、ジャンルや年代を問わず、あらゆるクリエイターに認知して もらうべく、マーケティングや広報活動などを一層強化・推進してまいります。
(3)クリエイターの発掘・拡充・能力開発
当社グループにとってクリエイターサポートサービスはビジネスの根幹になっております。積極的・継続的なクリ エイターの発掘・育成を行うとともに、様々な活動領域をもつクリエイターの拡充、クリエイターの新たな才能を開 花させる能力開発は、当社グループの課題です。こうした課題を解決するため、所属クリエイターが新しい活動領域 に挑戦するサポートやクリエイターに対する研修を強化しております。
(4)所属クリエイターの再生回数や認知度の向上
当社グループに所属するクリエイターをより多くの視聴者に見てもらうことが、当社グループおよび市場の成長に おいて何よりも重要です。これまでも編集サポート、イベント企画、広報活動などを通して、各クリエイターの動画 をアップロードする本数を増やし、より多くの視聴者に認知させてまいりましたが、これらの活動をより一層強化・ 推進してまいります。
(5)広告ビジネスの持続的な拡大
1人でも多くの自立したクリエイターを輩出するべく、所属クリエイターの収益化のサポートをすることも当社グ ループの重要な使命であります。既にトップクラスのクリエイターはファンを多く抱え、消費者に対して大きな影響 を与える存在として認知され始めており、当社グループに対してもクリエイターとのタイアッププロモーションの引 き合いが増加しております。今後もこうした傾向を加速させるべく、広告効果測定やセミナーなどを通じて啓蒙活動 を行うとともに、提供表示ルールを厳格に運用することで、大手広告主や代理店の信頼獲得につなげてまいります。
(6)新規ビジネスの立ち上げ
当社グループではクリエイターに依存しない収益の確立を目指して新規ビジネスの立ち上げにも取り組んでまいり ます。既に「Yの冒険」や「青鬼2」といったYouTubeでの実況を公認したカジュアルゲームアプリを複数本リリース しております。また平成27年7月にスタートした株式会社講談社との「ボンボンTV」プロジェクトにおいては当社グ ループが中心となって構成、撮影、編集などを行っており、今後は当社グループ独自コンテンツの開発にも積極的に 取り組んでまいります。
(7)業務効率化のためのシステム開発
当社グループでは企業向けの広告案件を取り扱う中で、クリエイターや広告主とのやりとりが多く発生しておりま す。社内システムの導入等によりコミュニケーションの効率性や精度を高めていくことで、会社全体としての生産性 向上を目指してまいります。
(8)情報管理体制の強化
当社グループでは、クリエイターの個人情報を多く預かっており、その情報管理を強化していくことが重要である と考えております。現在、個人情報保護方針及び社内規程に基づき管理を徹底しておりますが、今後も社内教育・研 修の実施やシステムの整備などを継続して行ってまいります。
(9)組織体制の整備
当社グループの継続的な成長には、事業拡大に応じて優秀な人材を採用し、組織体制を整備していくことが重要で あると考えております。当社グループの理念に共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくために、積極的 な採用活動を行っていくとともに、従業員が働きやすい環境の整備、人事制度の構築を行ってまいります。
(10)海外展開
当社グループの所属クリエイターの動画視聴層は国内がほとんどですが、海外にはより多くの潜在的な視聴者がい ると考えております。海外のMCNとの協業を深めることにより、プロモーション案件の相互紹介やクリエイターのコ ラボレーションなど補完メリットを実現していきたいと考えております。また、海外コンテンツホルダーからのコン テンツ調達、海外プラットフォームへのコンテンツ提供にも積極的に取り組んでいきたいと考えております。
4【事業等のリスク】
事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下 のようなものがあります。
また、必ずしもリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事 項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発 生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業環境にかかわるリスクについて
①国内オンライン動画市場について
当社グループが事業を展開するオンライン動画広告市場は、株式会社サイバーエージェント、株式会社デジタルイ ンファクトが共同で調査し、発表した「国内動画広告の市場調査」(平成28年11月9日公表、Copyright ©
CyberAgent, Inc. AllRights Reserved.)によると、平成27年には535億円まで成長したとされています。このよう に国内の動画広告市場は拡大基調にあるものの、平成28年年間で2兆円と言われるテレビ広告市場(株式会社電通
「日本の広告費」平成29年2月23日公表)に比べて広告市場規模は小さく、広告主においても「トライアル段階」と いう状況です。
しかしながら、平成28年6月に株式会社博報堂DYメディアパートナーズが発表した「メディア定点調査・2017」に よると、15~19歳/20代/30代の男性および15~19歳/20代の女性において、スマートフォンのメディア接触時間がテ レビのメディア接触時間を上回っており、若い世代を中心にエンタテインメントとしてオンライン動画を楽しむスタ イルが定着しつつあります。今後もブロードバンドの普及に伴ってオンライン上の動画コンテンツをいつでもどこで も見られる環境が整うことによって、オンライン動画の視聴頻度はますます増加すると考えており、消費者の視聴ス タイルの変化に合わせて動画広告市場もオンライン動画広告市場へシフトしていくと考えております。
しかしながら、消費者のオンライン動画に対する視聴回数や視聴時間が伸び悩み、上記の予測通りにオンライン動 画広告市場が拡大しなかった場合、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
②広告市場の動向について
当社グループの主な収益源であるアドセンス収益、タイアップ動画広告はいずれも企業の広告出稿需要に依存して おり、景気の低迷等の理由により広告出稿が落ち込んだ場合は当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可 能性があります。
③競合他社の動向について
現在、国内でオンライン動画関連事業を展開する競合企業は複数存在しており、また、今後の市場規模拡大に伴い 新規参入が相次ぐと考えております。当社グループはオンライン動画におけるトップクリエイター達の獲得に注力す るとともに、積極的な営業活動やクリエイターサポートサービスの充実に取り組んでおり、市場における優位性を構 築し、競争力を向上させてまいりました。
今後もクリエイター目線に立ってサービスをより充実させていくと同時に、サポート向上に向けた取り組みを積極 的に行ってまいりますが、海外大手MCN事業者の本格的な日本進出や、新規参入により競争が激化した場合には、当 社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業内容にかかわるリスクについて
①他社の運営している動画配信サービスへの依存について
当社グループの動画コンテンツ事業はYouTube等の他社が運営する動画配信サービス上において、サービスを提供 しております。そのため、動画配信サービスの運営会社の事業戦略の転換によって、当社グループのサービスが当該 動画配信サービス上で展開できなくなった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。ま た、当社グループのサービスを提供している動画配信サービスが、利用者数の減少などにより、マーケティング媒体 としての価値を低下させた場合、再生回数、再生当たりの広告収益、タイアップ動画広告収入等が見込みを下回り、 当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
②Google Ireland Limitedとの契約について
当社グループはGoogle Ireland Limitedとの契約(CONTENT HOSTING SERVICES AGREEMENT)に基づき、当社グルー プが同社に対し、当社グループが管理する動画コンテンツの利用許諾を行う一方で、当社グループは、同社から提供 されるツールを使用して、YouTube上において当該コンテンツを管理し、当該コンテンツから生じる収益の一定料率 分を受領しております。当該契約は平成25年12月に発効し、1年間の契約期間で、30日前の終了通知がない限り、さ
保証違反等の重要な条項違反があり、また、両当事者ともに30日前に通知することで中途解約することができるとさ れております。当該契約が解除された場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③人気クリエイターへの依存について
当社グループの業績は、当社所属の人気クリエイターに依存しています。人気クリエイターは時点時点で変化してい くものですが、平成28年5月期の累計動画再生回数上位10クリエイターの同期間の当社所属クリエイター全体の累計 再生回数に対する比率は62.2%、平成29年5月期第3四半期連結累計期間における同比率は49.4%となっておりま す。
そのため、上記のような人気クリエイターの活動が休止・停止した場合や、スキャンダルや炎上によりクリエイター 活動に影響が生じた場合、また当社グループがマネージメント戦略上クリエイターの活動を抑制した場合、当社グル ープの業績に影響を与える可能性があります。
また、専属プロデュース契約はその期間が限定されており毎回更新できる保証はなく、上記のような人気クリエイタ ーとの専属プロデュース契約が更新に至らなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 さらに、クリエイターが1ヵ月間で対応できるタイアップ動画本数には限りがあるため、人気クリエイターに案件が 集中してしまった場合は全ての案件を受けることが出来ず、機会損失が発生し、当社グループの業績に影響を与える 可能性があります。
④新規事業開発について
当社グループの今後の事業展開としまして、事業規模の拡大と高収益化を目指して、既存事業に留まらず新規事業 開発に積極的に取り組んでいく方針でありますが、とりわけ新規事業の立ち上げについては、既存事業よりもリスク が高いことを認識しております。入念な市場分析や事業計画構築にも関わらず、予測とは異なる状況が発生し、計画 どおりに進まない場合は、投資資金を回収できず当社グループの業績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性 があります。
⑤システムトラブルについて
当社グループの事業は、すべてインターネットを介して行われており、そのサービス基盤はインターネットに接続 するための通信ネットワークに依存をしております。安定的なサービス運営を行うために、サーバー設備等の強化や 社内体制の構築を行っておりますが、アクセスの急激な増加等による負荷の拡大や地震などの自然災害や事故などに より予期せぬトラブルが発生し、大規模なシステム障害が起こった場合には、当社グループの事業及び業績に重要な 影響を及ぼす可能性があります。
⑥海外事業展開について
当社グループの事業活動は、現状、国内における事業活動が中心でありますが、既存コンテンツの海外展開や海外 大手MCNとの協業を通じた海外広告主の獲得にも積極的に取り組んでいく予定であります。
しかしながら、こうした国々での著作権に関する法規制やその実施体制は未だ整備中であると同時に、国際情勢や 各国との国際関係等による影響により、当社グループの各種権利が侵害されたり、当社グループが期待する程の収入 を確保できない可能性があります。その場合、当社グループの業績に支障をきたす可能性があります。
⑦技術革新によるリスク
当社グループの事業領域である動画というフォーマット自体が技術革新によりなくなる可能性は低いと考えており ますが、中長期的に動画の制作方法が技術革新により大きく変化し、当社グループがそのトレンドについていけなか った場合、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑧個人情報管理に関するリスク
当社グループは、クリエイターやファンクラブ会員等の個人情報を保有しています。個人情報漏洩による企業経 営・信用への影響を十分に認識し、各種規程・マニュアルの整備、社員への周知徹底など、個人情報の管理体制の整 備をおこなっていますが、万が一情報が漏洩した場合は、損害賠償費用の発生、社会的信用の失墜などにより、当社 グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(3)法的リスクやレピュテーションリスクについて
①著作権の侵害
当社グループのクリエイターが制作する動画や、著作権を保有する動画について、第三者から意図せずに著作権を 侵害される可能性や第三者の権利を侵害してしまう可能性があります。このような事態によって、当社グループの事 業が影響を受ける可能性があります。
②動画内容に不適切な内容が入ることによるレピュテーションリスク
当社グループでは所属するクリエイターに対して公序良俗違反や著作権侵害につながるような動画は公開しないよ うにガイドラインを設け、指導に努めております。また、第三者からの指摘等により所属クリエイターが不適切な動 画を公開していることを認識した場合はすみやかに対処するように努めております。しかしながら、当社グループの 対応が不十分だった場合、当社グループのレピュテーション低下につながることで、当社グループの事業及び業績に 影響を与える可能性があります。
③インターネット、アプリ等についての法令の解釈適用に関するリスク
当社グループの主な事業領域であるインターネット上での動画配信やクリエイターを活用したプロモーション事業 は、新しい業態の事業であるため、当社グループの事業遂行に関連して、著作権法のほか、肖像権・プライバシー 権、特定商取引に関する法律、景品表示法、個人情報の保護に関する法律、動画配信事業にかかる租税法などに関し て、現行の法令及び権利内容の解釈適用上で論点が生じる可能性があり、その結果として当社グループの事業及び業 績に影響を与える可能性があります。
(4)事業運営体制について
①代表取締役 鎌田和樹への依存について
代表取締役である鎌田和樹は、当社グループの創業者であり、創業以来代表を務めております。同氏は、動画市場 に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果た しております。当社グループは、取締役会等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に 過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続するこ とが困難となった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
②社歴が浅いことについて
当社グループは平成25年6月に設立された社歴の浅い会社であるため、期間業績比較を行うために十分な期間の財 務情報を得られず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。
③優秀な人材の獲得・育成について
当社グループは、今後の企業規模の拡大に伴い、当社グループの理念に共感し高い意欲を持った優秀な人材を継続 的に採用し、強固な組織を構築していくことが重要であると考えております。今後、積極的な採用活動を行っていく 予定でありますが、当社グループの求める人材が十分に確保・育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合には、 当社グループの事業および業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④内部管理体制の構築について
当社グループの継続的な成長のためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが必要不可欠であると 認識をしており、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、各社内規程及び法令遵守を徹底してまいりますが、事 業が急拡大することにより、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しなかった場合には、適切な業務運営を行うこ とができず、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(5)その他について
ストックオプション行使による株式価値の希薄化について
当社グループでは、取締役、従業員等に対するインセンティブを目的としたストックオプション制度を採用してお ります。本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は781,000株であり、発行済株式総数5,700,000株の 13.7%に相当します。また、今後においてもストックオプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与 している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化 する可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
(1)専属プロデュース契約
契 約 締 結 日 クリエイターにより異なる 契 約 の 名 称 専属プロデュース契約 相 手 方 の 名 称 クリエイター
契 約 期 間 契約締結日から2年間(自動更新あり)
契 約 の 概 要
当社はクリエイターに対し、プロデュース業務を提供する。
対価:
当社が得たアドセンス収益のうち税込80%をクリエイターに支払い、残額を当社が受け取る。 その他タイアップ動画等のタレント活動によって当社が得た収益に一定の料率を乗じたものを 支払い、残額を当社が受け取る。
(2)MCN利用規約
契 約 締 結 日 クリエイターにより異なる 契 約 の 名 称 MCN利用規約
相 手 方 の 名 称 クリエイター 契 約 期 間 なし
契 約 の 概 要
当社はクリエイターに対し、動画素材、研修機会、企業とのタイアップ案件等のクリエイター サポートサービスを提供する。
対価:
クリエイターはサービス利用料として月額500円(税抜)を当社に支払う。
(但し、累計の総収益が5,000円に満たない場合には発生しない)
(3)コンテンツ管理契約
契 約 締 結 日 平成25年12月3日
契 約 の 名 称 CONTENT HOSTING SERVICES AGREEMENT 相 手 方 の 名 称 Google Ireland Limited
所 在 地 Gordon House, Barrow Street, Dublin 4 Ireland 契 約 期 間 契約締結日から1年間(自動更新あり)
契 約 の 概 要
当社が管理する動画コンテンツの利用許諾を行う一方で、当社は、Google Ireland Limitedか ら提供されるツールを使用してYouTube上において当該コンテンツを管理し、当該コンテンツか ら生じる収益を受領する。
6【研究開発活動】
該当事項はありません。
7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この 財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示 に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判 断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
(2)財政状態の分析
第3期事業年度(自 平成27年6月1日 至 平成28年5月31日)
(資産)
当事業年度末における資産は、前事業年度末と比べ522,729千円増加し976,212千円となりました。
流動資産は、前事業年度末と比べ497,835千円増加し874,078千円となりました。これは主に運転資金を目的とした 長期借入金の借入れにより現金及び預金が302,693千円増加し、売上増加に伴い売掛金が191,122千円増加したことに よるものであります。
固定資産は、前事業年度末と比べ24,893千円増加し102,134千円となりました。これは主に本社オフィス増床に伴 い敷金及び保証金が18,733千円増加したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は、前事業年度末と比べ336,811千円増加し549,678千円となりました。
流動負債は、前事業年度末と比べ208,736千円増加し421,603千円となりました。これは主に運転資金を目的とした 長期借入金の借入れにより1年内返済予定の長期借入金が171,448千円増加し、人員増に伴う人件費の増加により未 払費用が17,318千円増加したことによるものであります。
固定負債は、前事業年度末と比べ128,075千円増加し128,075千円となりました。これは主に運転資金を目的とした 長期借入金の借入れによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比べ185,917千円増加し426,533千円となりました。これは繰越利 益剰余金が185,917千円増加したことによるものであります。
第4期第3四半期連結累計期間(自 平成28年6月1日 至 平成29年2月28日)
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における資産は、2,148,590千円となりました。
流動資産は1,837,918千円となりました。この主な内訳は、現金及び預金が1,083,377千円、売掛金が588,596千円 であります。
固定資産は310,671千円となりました。この主な内訳は、敷金及び保証金が241,604千円、有形固定資産が57,674千 円であります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債は、1,419,871千円となりました。
この主な内訳は、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が586,665千円、買掛金が449,208千円、未払 法人税等が155,498千円であります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、728,718千円となりました。この主な内訳は、資本金が281,000千 円、資本剰余金が250,000千円、利益剰余金が197,718千円であります。